今回は、伝説のロックバンド「Xjapan」の代表曲の一つである、「WEEK END」の歌詞の意味について考察していきたいと思います!
何度もアレンジされ、複数のバージョンがある曲ですが、この歌詞にはいったいどんな意味が込められているのでしょうか?
目次
XJapan「WEEKEND」はどんな曲?
「WEEK END」は「X」名義時代の1990年4月21日に発売されたシングルです。
前年の同日に発売されたアルバム「BLUE BLOOD」の収録曲でもありますが、アルバム版と違ってストリングスやピアノアレンジが加わり、Xのロック+クラシックというアレンジのイメージがつき始めた頃の曲でもあります。
この曲はのちに「X JAPAN Ver.」としてのアレンジになり、現在もライブの序盤で演奏され続けている1曲です。
大きく分けて3バージョンありますね。(ライブでの細かいギターアレンジは除きます)大きな違いとしては、
[box class="blue_box" title="" type="simple"]- 【BLUE BLOOD Ver. 】→ イントロがPATAのアルペジオから始まり、間奏のストリングス、ピアノアレンジはなし
- 【シングルVer.】→ イントロの入り方はアルバムと同じ。後半の間奏でストリングス、ピアノのアレンジあり
- 【X JAPAN Ver.】→ シングルバージョンとストリングス、ピアノアレンジが入る場所はほぼ同じですが、よりクラシックアレンジらしくゴージャスになっています。
また、イントロはPATAのアルペジオからではなく「Week End I'm at my wits end」の部分がディレイでアレンジした同期が流れ、ドラムのカウントから畳み掛けるように演奏されています。
Rusty Nailと並んで序盤の起爆剤的な位置としてのアレンジで、オーディエンスも一気にテンションが上がりますね!
こちらのアレンジがX JAPAN Ver.ですね。
X JAPANとしてのライブバージョンアレンジはレコーディング音源はなく、ライブ音源のみがライブベスト盤に収録されているのみです。
こちらはシングルVer.のライブアレンジですね。
YOSHIKIがピアノを弾いていませんが、バックでストリングスが流れています。
って・・ちょっとマニアックでしたね(^_^;)
「WEEKEND」タイトルが意味するテーマとは?
タイトルをそのまま訳すと「週末」になりますが、Xの「WEEK END」に関しては「終末」の意味があります。
終末とは、物事の終わりを意味する言葉です。
この曲のテーマは「自〇」だと言われています。
シングル版のMVでもToshl以外のメンバーが手首を切ったり銃〇されたりと、少々穏やかではない内容の映像ですよね(^-^;
XJapan「WEEKEND」歌詞の意味を考察!
MVでは唯一死の表現がなかったToshlも、のちにライブの途中で銃〇されるという映像が流れる演出がありました。
その後、登場した時には髪を立てていたのを下ろし、新しいToshlとして登場しています。
この演出より、物事の終わりとしての「終末」の曲ですが、再生の意味が込められているのでは? と思いました。
Rusty Nailが「生きることへの執着」を表している部分があるのであれば、WEEK ENDはそこに至るまでの過程としての「死」を表現した曲であると。
そんなWEEK ENDの歌詞を考察してみたいと思います!
Xjapan「WEEKEND」Aメロ 歌詞の意味
I hear a knock on the door
激しくせまる
失いかけた意識のなかで
おまえがささやく引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
『失いかけた意識』となっているのは自ら死を選び、実行している最中であることでしょう。
WEEK ENDのMVの中でもYOSHIKIが手首を切っている表現がありました。のちに「血の海」とあることから手首から血が流れ、ゆっくり意識が遠のいていく。
『ささやく』相手というのは実際にその場にいる人物ではなく、自分の記憶の中にいる人物のことではないかと思っています。
追いつめられた 心溶かす
鈍色の肖像
切り刻まれた記憶を 映しだす引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
「Rusty Nail」の記事でもYOSHIKIの父親のことを言っているのでは?と考察しました。
「WEEK END」は「Rusty Nail」の前章であることより、『鈍色の肖像』という表現が遺影のことだと思いましたので、やはり父親のことが頭にある中での表現ではないかと推察しました。
『切り刻まれた記憶』というのも「思い出したくない記憶」なのではないかと思っています。
Xjapan「WEEKEND」Aメロ②歌詞の意味
咲き乱れた hateful black heart
心にせまる
研ぎ澄まされた transient feeling
人波の中引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
周囲の人々の憎悪や悪意が『咲き乱れた』という言葉を使っていることや「transient feeling=儚い感情(直訳)」という言葉を使っています。
この表現から、どれだけ大勢の人の中にいても悪意を持った人たちの中では孤独なだけだし、自分の闇が一生晴れることはないということの表れでしょうか。
この辺の考察は正直結構難しいですね。
ヒステリックに ざわめく風に
止まらない涙を
胸に抱きしめ 孤独を色どる引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
『ヒステリックにざわめく風』というのは上記でも触れている通り、いろいろな思惑を持つ人々のことを比喩しているのだと思います。
だからこその『孤独を色どる』なのではないでしょうか。
Xjapan「WEEKEND」Bメロ 歌詞の意味
I've nothing to lose
(Love me till the end)
Except your heart
I've nothing to lose
(Love me till the end)
Except your heart引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
『私は失うものは何もない(最後まで私を愛して)あなたの心以外は』
英語部分の直訳ですが、ここはそのままの意味で考察の必要もないかな〜?
と思うくらいわかりやすい英語ですね。
唯一『あなたの心』だけが失ってしまう怖さがあるという気持ちの表現ですかね。
Xjapan「WEEKEND」Bメロ② 歌詞の意味
手首を流れる血を
おまえの体に
絡みつけると一瞬のうちに
更みがえる記憶に視界を
閉ざされ 笑いながら逃げてゆく
おまえの姿を
見つめる 傷ついた俺が立ってる
Week End引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
「第三者が登場?!」と思いましたが、『おまえ』というのは自分の中にいる闇の部分の自分なのではないかと思いました。
なぜそう思ったのかは、また後ほど説明します!
Xjapan「WEEKEND」サビ 歌詞の意味
Week End Week End
Week End I'm at my wits end
Week End
Week End Week End
I'm at my wits end引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
ここの部分の歌詞は「X JAPAN Ver.」の冒頭で流れる歌詞ですね。終わりを迎えて途方に暮れてしまっている。
繰り返されることで、自分がどうしたら良いのか、どこへ向かったら良いのかわからず彷徨っていることの表現なのではないかと思います。
あの有名な「Forever Love」の世界にも繋がっていく世界観ではないかと想像しました。
Xjapan「WEEKEND」2番Aメロ 歌詞の意味
I hear a knock on the door
激しくせまる
失いかけた意識のなかで
おまえがささやく冷たい指先のばし
傷口に口づけ
赤く染まった 凶気を抱きしめる引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
冒頭でも触れましたが、ささやいている『おまえ』というのは自分の記憶の中の人物ではないかと思っていました。
ただ、Bメロでも触れましたが、記憶の中の人物でもあるけど、自分の中の闇の部分でもあるのではないかとも思いました。
『おまえ』という表現に色々なシチュエーションが想像できますね。
Xjapan「WEEKEND」2番Bメロ 歌詞の意味
鏡を見つめながら ふるえる体に
流れはじめた透き通る血を
青白いおまえの心に
絡ませ 幻覚に消えて行く最後の涙を
拾い集めて 血の海にまどろむ
Week EndWeek End Week End
Week EndI still love you
Week End
But I cannot carry on
引用:Xjapan「WEEKEND」歌詞
先ほどから推察している『おまえ』がなぜ自分のことではないかと思ったのか、というのがここの歌詞になります。
『鏡を見つめながら』とありますが、この『鏡』に写った自分を見つめているという表現から、自分の心と向き合ったことに対する表現なのではないかと思いました。
またMVでもHIDEが鏡を見つめたりギターで鏡を割ったりしていることから、『おまえ』という部分のキーは『鏡』なのではないかと思ったのです。
記憶の中の誰かに自分を重ね合わせているのではないかと。
『青白いおまえ』とあるので、亡くなっている人物ではないかという想像もできます。
XJapan「WEEKEND」歌詞の意味は? まとめ
YOSHIKIの孤独や死に対する恐れだったり、変な表現になりますが「憧れ」もあるのではないかと考えました。
冒頭でも触れましたが、ライブでWEEK ENDのMVの続編として流れた映像にて髪を立てたToshlが銃〇されて、髪を下ろした姿に生まれ変わったという演出から、「過去への決別と再生」のための曲であると解釈しました。
ちなみに、現在でもライブではHIDEのコーラスが使われているのですよ(^-^)
ライブでは「WEEK END!」の部分でオーディエンスが腕を振り上げるので、一体感を感じられる曲であることが実感できますね!