今回はONE OK ROCKの人気曲『The Beginning (ビギニング)』の歌詞(和訳)の意味について解釈と考察をしていきたいと思います。
こちらの楽曲は、映画『るろうに剣心』第1作の主題歌として書き下ろされた楽曲。
この曲で初めてワンオクを知ったという方も多いのではないでしょうか?
そんなワンオクの『The Beginning』には一体どんな意味が込められているのでしょうか?
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ワンオク「The Biginning」はどんな曲?
『The Beginning』は2012年に公開された、映画『るろうに剣心』第1作の主題歌として書き下ろされた楽曲。
そのため、歌詞も映画とリンクする内容となっているようです。
壮大な時代劇アクションにワンオクの力強い歌声、そしてそのメッセージ性のある歌詞でさらに映画を盛り上げましたね。
ボーカルの takaさんと『るろうに剣心』に主演している 佐藤健さんとはプライベートでも仲が良いらしく、「今やるべきことは何か・・」ということについて、普段から話しをていたとのこと。
お互いに仲間意識や苦しみを共感しあえる仲だったそうですね。
そんな時に、映画とのタイアップが決まり、「彼(佐藤健)が全力で作った映画にone ok rock は何ができるだろう?」と考え、takaさんが全力で作った曲がこの『The Bigining』だったそうです。
曲の良さはもちろんなのですが、映画を見るとさらにその世界観に引き込まれていきます!
まだ映画『るろうに剣心』を見ていないという方はぜひチェックしてみてください。『るろ剣』を観ずにワンオクのファンは語れません(笑)
ワンオク「The Biginning」歌詞(訳)の意味を考察!
そんな熱い想いが込められた楽曲『The Bigining』。映画との関係も深そうですね。
ここでは歌詞の内容について解釈をしていきますが、映画とのつながりに関しては、後半で触れていきたいと思います。
歌詞の和訳と一緒にご覧下さい。
Just give me a reason
(理由を教えてくれ)
To keep my heart beating
(俺が生き続ける理由を)
Don't worry, it's safe right here in my arms
(心配いらない、俺の腕の中は安全だから)
As the world falls apart around us
(世界がばらばらに崩れ落ちても)
All we can do is hold on, hold on
(ただ耐えることしかできないんだ)Take my hand
(俺の手を取って)
And bring me back
(連れ戻してくれ)引用:「The Biginning」作詞/TAKA
「生きる意味を与えてくれ」というのがキーワードです。
お互いに支え合って何とか立っている、君がいるから生きていられる、と歌っています。
I'll risk everything if it's for you
(君のためならどんな危険も冒そう)
A whisper into the night
(夜の闇にささやいた)
Telling me it's not my time and don't give up
(お前の出る幕じゃないと言われても諦めない)
I've never stood up before this time
(今までは立ち上がることさえできなかった)
でも 譲れないもの
握ったこの手は離さない引用:「The Biginning」作詞/TAKA
今までは戦いの舞台に立つことさえ叶わなかった、しかし今は違います。
君を守るという戦う理由ができたのです。
そのためにはどんな危険も恐れないと誓ったのです。
So stand up, stand up
(だから立ち上がれ)
Just gotta keep it
(続けなきゃならない)
I wanna wake up, wake up
(目を覚ましたいんだ)
Just tell me how I can
(教えてくれ)
Never give up
(どうしたら諦めずにいられるか)
狂おしいほど刹那の艶麗引用:「The Biginning」作詞/TAKA
大切なものを守るために立ち上がらなければなりません。
今まで眠っていた力を呼び起こさなければなりません。
艶麗とはあでやか、華やか、美しいことです。
刹那というのは一瞬のことですから、「狂おしいほど刹那の艶麗」というのは、一瞬だけ見える美しさということでしょう。
ワンオク「The Biginning」サビ 歌詞(和訳)の意味
Just tell me why baby
(理由を教えてくれ)
They might call me crazy
(奴らが俺を狂ってると言うかもしれない)
For saying I'll fight until there is no more
(俺が最後まで戦い続けると言うからか)
愁いを含んだ閃光 眼光は感覚的衝動
Blinded I can't see the end
(終わりは見えない)
So where do I begin
(だからここから始めよう)引用:「The Biginning」作詞/TAKA
終わりが見えないのに最後まで戦い続けるという彼を、周りは理解しません。
閃光とは、瞬間的に発せられる光のことです。
眼にも止まらぬ速さで繰り広げられる戦いの中で鋭い眼光が垣間見えている様子ですね。
ワンオク「The Biginning」2番 歌詞(和訳)の意味
Say not a word I can hear you
(俺に何も言うな)
The silence between us
(俺たちの間にある静寂)
なにもないように映ってるだけ
I'll take this chance and I'll make it mine
(チャンスを掴んで自分のものにする)
ただ隠せないもの 飾ったように見せかけてる引用:「The Biginning」作詞/TAKA
必ずチャンスを掴むと闘志を燃やしています
そしてそんな俺に意見するな、と言っています。
だから二人の間にはただ静寂が広がっていて、彼の目には戦い以外のものは映っていません。
「ただ隠せないもの 飾ったように見せかけている」とは、瞳に映る闘志の炎は隠し切れないけれど、それならばもう隠すことはせず、せめて見せかけだと思わせよう、ということだと解釈できます。
もはや彼は、戦う意志を隠そうとはしません。
正面から戦いの相手を見据えているのです。戦うために自分を奮い立たせています。
先程も出てきた「艶麗」ですが、これは戦う姿を表したものでしょう。2番ではイントロと同じサビが繰り返されます。
戦いに終わりは見えず、厳しいものとなっているようです。もう心はぼろぼろで砕け散りそうです。
Look how far we've made it
(これまでの道のりと)
The pain I can't escape it
(避けられない痛み)
このままじゃまだ終わらせる事は
出来ないでしょ
何度くたばりそうでも
朽ち果てようとも
終わりはないさ
So where do I begin
(だからここからはじめよう)引用:「The Biginning」作詞/TAKA
しかし、今までの戦い、負ってきた痛みを思い返すと、ここで戦いを諦めることはできません。
何度も倒れて挫けそうになっても戦い続けなければなりません。
ワンオク「The Biginning」Cメロ 歌詞(和訳)の意味
握りしめた 失わぬようにと
手を広げればこぼれ落ちそうで
失うものなどなかった
日々の惰性を捨てて
君を引用:「The Biginning」作詞/TAKA
やっと見つけた君という守るべきものを必死に掴んでいます。
平穏で怠惰な日常の中では守りたいものなどありませんでした。ですが今は君のために戦うのです。
「愁いを含んだ閃光 眼光」は、激しい戦いの最中に見える輝きだと分かります。
ラストは今までとは違い、「It ”finally” begins」となっていますね。
終わりのない戦いにようやく一筋の光が見えてきたのでしょう。
ワンオク「The Biginning」歌詞(和訳)の意味は? まとめ
今までは戦いに挑むことさえなかったが、今は君を守るという戦う理由がある、戦いは長く終わりが見えないが最後まで戦い続ける。という、強い決意を語っています。
『The Bigining』は映画『るろうに剣心』の主題歌として書きおろされたものですが、歌詞の中にも映画を意識した描写が所々に見られますね。
かつて抜刀斎として暗躍していた剣心は、流浪人として穏やかな日々を送っていましたが、薫を救うために再び剣を抜きます。
この楽曲の歌詞は、そんな剣心の思いを代弁しているようです。
また、歌詞の中の「愁いを含んだ閃光 眼光は感覚的衝動」、「狂おしいほど刹那の艶麗」、「悲しみと切なさの艶麗」という言葉から、
剣心の鮮やかな剣さばきや、その鋭い眼差し、剣と剣がぶつかり合って火花が飛び散っている画が浮かんできます。
では愁い、刹那、悲しみ、切なさというワードを使った意図はなんでしょうか。
これは戦いに対する否定的な思いを表現していると思います。戦えば必ず傷つくものや犠牲となるものが出ます。
だから戦いに挑むけれど、それによって生み出される犠牲に常に心を痛めているのです。
そしてそのように命を削りながら戦う姿に、一瞬一瞬の命の輝き、を見ているのではないでしょうか。
これが艶麗という言葉に込められた意味だと感じます。
『Beginning』を聴くときはぜひ剣心の艶麗を想像して聴いてみてはいかがでしょうか。