バンドの経歴そのものがドラマよりもドラマティックな伝説のバンド「X JAPAN」。YOSHIKIの作る楽曲はメロディも歌詞もドラマティックなものが多いですよね!
今回はそんなドラマティックなX JAPANの楽曲の中の人気曲、「DAHLIA」の歌詞の意味について考察していきます。
「DAHLIA」というタイトルや歌詞にはどのような意味が込められているのでしょうか。
また、幻の歌詞が違う「DAHLIA」についても少し触れていきます!
各見出しへジャンプ
XJapan「DAHLIA」はどんな曲?
「DAHLIA」PV↓
DAHLIAはアルバム『DAHLIA』のリードシングルとして1996年2月26日に発売されました。
DAHLIAの魅力はただ速いだけではなく、高速のドラムに乗せて流れるようなメロディであることと、バランスよく入ってくるストリングスです。
このバランスの良さがただのメタルではなく「X JAPANらしさ」を感じることができて何度も聴きたくなる曲になっています。
バージョンが違う幻の「DAHLIA」が存在している?
1994年東京ドームライブ「白い夜」の「DAHLIA」
聴いていただくとわかると思いますが、歌詞がかなり違うのですよね!
歌詞だけではなく、アレンジやギターソロなど演奏面でも違う部分が多く、この時のアレンジは荒々しくメロディックパンク寄りな印象です。
この歌詞違いのバージョンは1994年の東京ドームライブ「青い夜」「白い夜」で演奏されたきりで、その後に発売された音源では歌詞が変わりました。
ですので、初期バージョンは幻となってしまいました。
yoshikiのドラムがヤバイ・・・
PVとライブ映像のMAD映像「DAHLIA」
注目していただきたいのはYOSHIKIのドラムです!
YOSHIKIのドラムの何がヤバイって・・・演奏もやばいんですが・・何よりドラムセットがヤバイ
YOSHIKIといえばドラムセット破壊。ここで紹介した映像の最後の方にも入っていますね。
投げる蹴るの大暴れでドラムセットがめちゃくちゃになりますが、実は基本的には破壊パフォーマンスをする時のドラムはクリスタルドラムではなく、破壊用のドラムセットなのです!
(テンションが上がってクリスタルドラムを破壊してしまったこともありましたが・・・)
「ダリア」の花が意味するものとは?少女への想いが絡んでいる?
「DAHLIA」というタイトルにどういう意味が込められているのか色々憶測されていますね。
「DAHLIA」という花について表現した曲ではないのですが、(華麗・優雅・気品・移り気・不安定」という花言葉を見ていると・・・
X JAPANの立ち位置であったりYOSHIKIの性格を照らし合わせたりしたら、良くも悪くも花の意味と合うように思います。
実際は「DAHLIAという名前の架空の少女が異国の地で経験する悲しみや辛いことなどを、自分の経験や感情と重ねて作った」とYOSHIKI自身が語っています。
XJapan「DAHLIA」歌詞の意味を考察!
YOSHIKIが「DAHLIA」という少女に重ねたという感情とはどのようなものでしょうか。
「DAHLIA」の歌詞の意味を考察してみました!
XJapan「DAHLIA」Aメロ 歌詞の意味
DO NOTHING BUT CRY
DAY AND NIGHT
過去と未来の狭間で
変わらない想い
奇麗な嘘に変えても
...ALL ALONE引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
一人でいることに対して孤独を感じ、昼も夜も泣いて過ごす。
YOSHIKIの感情として考えると、「孤独」ということに対する畏怖や憧れを表現したのが『綺麗な嘘』なのではないかと思います。
XJapan「DAHLIA」Bメロ 歌詞の意味
果てしない夜空に流れる
涙を抱きしめて
...もう一度
OH MY DAHLIA
心を濡らす 悲しみは
数えきれない星座になるけど引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
『果てしない夜空』というのはこれからも続く「孤独」の比喩であると推察しました。
YOSHIKIの創作活動は一人ですることが多いため、その状況も「孤独」の一つになるのではないかと。
ただ、『数えきれない星座になる』という表現から、その悲しみだったり辛いという感情が「星座」=「名作」を生み出す原動力になるという表現でもあるのではと考えています。
XJapan「DAHLIA」Aメロ② 歌詞の意味
YOU DON'T KNOW
WHERE YOU'RE GOING TO
迷いの中で広げた
孤独の翼 涙の海を越えたら引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
君(DAHLIAという少女=YOSHIKI自身)がどこに行くのか、君自身でもわからないけれども、人生の中で迷いながらも進むことはやめない。
『涙の海』というのは、迷いも含めて泣いて過ごす日々のことだと思います。
XJapan「DAHLIA」Bメロ② 歌詞の意味
YOU'LL SEE BLUE SKY
形のない夢でもいい
明日の風にかざして
羽ばたく...今引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
『形のない夢』に向かって『羽ばたく』というのは、理想論でもなんでも良い。
とにかくがむしゃらに突き進むということの表現ではないかと思いました。
XJapan「DAHLIA」サビ 歌詞の意味
TIME AFTER TIME
YOU TRY TO FIND YOURSELF
流れる時代の中で
絶えない傷抱きしめ
切なさの風に舞う引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
何度も自分を見つけようとしては、傷つけて、そんな自分も抱きしめる。
『流れる時代』や『切なさの風』は過去の出来事のおそらく回想。
XJapan「DAHLIA」2番Aメロ 歌詞の意味
DREAM ON YOUR LEFT
DEAD ON YOUR RIGHT
青い夜を抱きしめて
明日を問い掛ける
矛盾だらけの心に
...DEAD OR LIVE引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
『青い夜』というのはポジティブなことなのか、少々悩みましたが『抱きしめて』とあることから、少女にとっては不安な中でも安心できるものではないかと推察しました。
生きるか死ぬか・・・精神的にも肉体的にもギリギリで生きているからこそ、明日は生きられるのか。
「死」に憧れを持ちながらも明日を求めているということが『矛盾』になるということなのでしょうか。
XJapan「DAHLIA」2番Bメロ 歌詞の意味
永遠の一秒に流れる
涙を飾らないで
...もう二度と
OH MY DAHLIA
誰もが持つ心の傷跡に
流れる雨は引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
『誰もが持つ心の傷跡に』というキーワードが入ることによって、一気に共感性を引き込む部分だと思いました。
程度の大小はあるけれども・・・
知らない土地でどうしたら良いのかわからないこと。
皆と居ても満たされない。
過去の嫌な記憶がトラウマになって進めない。
確かに誰しもが経験することはあるのではないでしょうか。
XJapan「DAHLIA」2番サビ 歌詞の意味
TIME AFTER TIME
夜の空に
生まれた意味 問い掛ける
絶えない涙の河
銀色に輝やくまで引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
おそらく、YOSHIKI自身これからも『生まれた意味』を問い掛け続けるものではないかと思っています。
『涙の河』が『銀色に輝く』というのは、孤独が紛れた、充実を得られた、等「幸せを感じることができる」ことの比喩だと考えました。
シンプルで綺麗な言葉なのですが、とても哲学的な歌詞だと思います。
冷たい風に吹かれて
飛び立てない鳥達が
それぞれの夢抱きしめ
夜明けの空を...引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
『飛び立てない鳥達』は孤独や涙などに縛られて前に進めない人たち。
「DAHLIA」という一人の少女の話から、その状況を取り巻く人々(今回は曲を聴いている私達)の話に広がり、背中を押された鳥達(人々)が飛び立てる事を待ちわびている。
『夜明けの空』というのは、まさに自分が幸せと感じる状況に向かうことの比喩だと思います。
Destiny Alive Heaven Love Innocence Always
Destroy Aftermath Hell Life Infinite引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
ラスサビの前にピアノとストリングスだけのパートになり、YOSHIKIのつぶやきが入るのですが・・・
皆さんは気づきましたか?
あえて単語の頭文字を強調しましたが、頭文字だけを取ると「DAHLIA DAHLI」になる事を。
1つ目の「DAHLIA」はそのままタイトルです。
2つ目は最後の「A」だけありませんが、Violet UK(YOSHIKIの別プロジェクト)の「Amethyst」の「A」につながっていると言われています。
AmethystはX JAPANのオープニングSEにもなっていますね。
XJapan「DAHLIA」ラスサビ 歌詞の意味
TIME AFTER TIME
YOU CRY IN REALITY
流れる時間を止めて
流した涙の軌跡
幻想の花が咲く引用:XJapan「DAHLIA」歌詞
『幻想の花』というのは何のことか?
辛い思いをした分が糧となってそれぞれの夢や希望、幸せに繋がることへの比喩だと思います。
「努力が花開く」という言葉がありますが、まさに「報われること」に繋がる部分でもあるのだと感じました。
XJapan「DAHLIA」歌詞の意味は? まとめ
YOSHIKIの歌詞は一見ネガティブな表現も多いのですが、読み解くと前向きな思いというのも伝わってくる内容なのです!
またメロディが綺麗な上に、バンドの演奏とストリングスがとてもマッチしていて、こんな楽曲ができるのはX JAPANしかいないと思っています。